理由としては、保険金支払いのための査定をする人員の不足や、保険収支の悪化によって保険金の支払い遅延が怒起こっていることのようです。2022年4月末時点で3,641件(支払必要見込額約2億円))の支払い遅延が発生しているようですね。→ペッツベスト少額短期保険株式会社に対する行政処分について:財務省関東財務局続報が出次第、またこちらでお伝えしていきます。
→ペッツベストのからのリリース
チワワ君の飼い主です。
今日は、
という疑問に答えていきたいと思います。
実際の飼い主さん目線で、ペッツベストの補償内容や保険料など基本的なところから、知っておくべきメリットデメリットなど、「これだけ確認しておけばOK!」なように、大事なところは全て、この記事で紹介していきます。
ペット保険のペッツベストの補償内容
まずは、ペッツベストの補償内容から見ていきましょう。
補償対象動物
ペッツベストの補償対象となるのは、犬と猫のみ。その他ウサギや鳥、小動物や爬虫類などのペットのペット保険を検討している方は、アニコムかプリズムコールを検討して下さい。
加入・更新の年齢制限
加入上限年齢 | 更新上限年齢 |
---|---|
13歳未満(12歳11カ月 | 終身 |
ペッツベストの加入上限年齢は満12歳まで。これは、全てのペット保険の中でも、アイペット損保と一緒に最も高年齢まで加入可能なペット保険となっています。
また、継続更新するのも、一生涯(終身)更新できます。
待期期間
ケガ | 無し |
---|---|
病気(がん以外) | 30日 |
がん | 60日 |
次に待機期間について。待機期間とは、契約開始してからも一定期間保険金支払いの対象外となる期間のことですが、ペッツベストはケガの待機期間はありません。
一方、病気(がん以外)の場合は30日間、そして病気の中でもがんに関しては特に60日間の待機期間が設定されています。
ケガ=待機期間なし、病気=30日間の待機期間の設定はよくあるオーソドックスなパターンです。がんの場合は60日間と特に長くなっていますが、これもペット保険では結構見られる設定です。
プラン内容
※セレクトプランのみ | |
補償割合 | 60% or 80% |
年間最大限度額 | 20万円 or 50万円 or 100万円 |
免責金額/年 | 2万円 or 5万円 or 10万円 |
プレミアム特約 | 有り or 無し |
ペッツストは、他のペット保険と比べて、そのプラン内容がかなり変わってます。
というのも、補償割合や年間の最大限度額などを、それぞれチョイスして自分で補償内容を組み立てるタイプになってます。そういう意味では、かなり自由度があります。
そして、もちろん、そのチョイスした補償内容によって、全て保険料が変わってくるので、保険料のバリエーションもかなり多岐に渡ります。
で、実は免責疾病についてもそれが言えて、免責疾病が多いか、少ないかも選べるんですね。それを左右するのがプレミアム特約。以下に記載した病気が、プレミアム特約をアリにすると補償対象となります。
もちろん、プレミアム特約をつけるかつけないかでも保険料は変わってきます。また、その保険料の違いによってもつけるかつけないかは変わってくると思いますが、その辺りの兼ね合いはしっかり確認しておきましょう。
免責金額
免責金額/年 |
---|
2万円、5万円、10万円からチョイス方式 |
ペッツベストには必ず免責金額の設定があります。その金額に関しては、2万円・5万円・10万円から選ぶ方式になりますが、それぞれ選んだ免責金額によって保険料も変わってきます。(もちろん、免責金額=自己負担金なので、免責金額が大きい方が保険料は低くなります。)
また、免責金額の単位についても要注意です。ここを見落とすと、
一番低い2万円でもかなりハードル高いな〜
と感じるかもしれません。
ただ、その単位が/年になっていることに注意。免責金額というと、1日あたりと考えがちですが、ペッツベストの場合は1年あたり、ということなので、年間通算の治療費で2万円、5万円、10万円以上から、保険金対象となる、ということ。
ちなみに、補償割合80%で、免責金額/年が2万円、年間の治療費の合計が10万円だった場合の保険金の計算はこんな感じ。
となります。(※ちなみに、免責金額の計算の仕方はペット保険によって違ってくるので注意が必要。)
なので、特に一番低い2万円の免責金額設定であれば、かなり現実的なものと言えます。
ペット保険のペッツベストの保険料
次に、ペッツベストの保険料について、他のペット保険と比較していきましょう。ただし、ペッツベストに関しては、他のペット保険と比較がかなりしにくい・・・。
なぜなら、自分で補償内容を組み立てるチョイス式になっているため、保険料のバリエーションが多岐に渡ります。なので、他のペット保険とできるだけ同じ条件を選んで、以下のような条件で保険料を比較しました。
各保険の保険料が上がり方も含めて比較しやすいように70%補償に統一して(70%補償のないプリズムコールは100%(プレミアムオレンジプラン)、ペッツベストは年間限度額50万円、80%補償、年間免責金額2万円、プレミアム特約アリ)で比較しています。)
犬の保険料
ペッツベストの保険料は、淡い水色に線になります。12歳までの記載しかなく、他のペット保険のグラフとも重なってちょっと見にくくなっていますが、大体保険料の推移としては真ん中くらい。
ペット保険全体の中でも、平均的な保険料となっているのが分かります。(※ただし、プラン内容のところでも説明した通り、ペッツベストはチョイス形式の補償内容となるので、選ぶ免責金額や補償割合などによって保険料は細かく変動していきます。あくまでも参考までにしてくださいね。)
年間単位ではありますが、2万円の免責金額設定があることを考えると、若干高めという判断もできるところ。(このグラフの免責金額設定は2万円/年をチョイスしています。)
猫の保険料
次に猫の保険料の推移はこんな感じ。
先ほどの水色の線とは変わって、濃いピンクの線になってます。猫の場合は、保険料はかなり低めで推移してますね。他のペット保険も猫の保険料は低めに設定されていますが、その下を行って安くなってますね。(※年間2万円の免責金額設定はあるので、この辺を差し引いて考える必要も若干ありますが。)
犬の保険料のところでも言いましたが、ペッツベストは自由チョイス式の補償内容となっているので、チョイスする項目によって保険料も変動していきます。あくまでも参考までにですが、猫の保険料は全体的に低く抑えられる傾向にあるようですね。
割引制度
では、次に割引制度についてですが、ペッツベストに割引制度はありません。設定された保険料がそのまま支払い保険料となります。
保険金の請求・支払い方式
保険金の受取り方法 |
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後日請求のみ。※窓口精算不可 |
保険金の請求、支払い方法は後日請求のみです。一度全額動物病院で実費を支払った後、後日保険金を請求する方式となってます。
保険金の受け取りにタイムラグのない窓口精算は不可となっているので、注意です。(※ペット保険全体でも、窓口精算ができるペット保険会社は少なく、現状はアニコム、アイペット損保、ペットアンドファミリーのげんきナンバーわんプランのみとなっています。)
ペット保険のペッツベストの免責・不担保条件
次に、ペッツベストの免責・不担保条件について。免責・不担保条件とは、保険金が支払われない、つまり補償の対象外となる場合のこと。(※ただし、ここではすべてのペット保険に共通する条件については省略し、ペット保険に寄って対応が異なる条件に絞って紹介します。全ペット保険に共通の免責・不担保条件についてはこちら。→ 【全ペット保険共通】入る前に必ずチェック!ペット保険の支払い適用外の病気・ケガまとめ)
https://with-tiwawa.com/?p=551
ペット保険によって対応の異なる免責疾病
膝蓋骨脱臼 | △(※プレミアム特約のみ) |
誤飲 | △(※プレミアム特約のみ) |
歯周病・歯肉炎 | × |
チェリーアイ | ○ |
股関節形成不全 | 〇 |
レッグペルテス | 〇 |
気管虚脱 | 〇 |
椎間板ヘルニア | △(※プレミアム特約のみ) |
てんかん | 調査中 |
病理検査 | ○ |
診断書作成費用 | × |
時間外診療 | 〇 |
まずは個別の病名や事故名について。ペッツベストの具体的な病名やケガに関する補償状況はこんな感じになってます。
パテラや誤飲、椎間板ヘルニアがプレミアム特約で補償になります。逆にいうと、プレミアム特約をつけないと、これらは補償対象外となってしまうので、気になる病名がある場合は要確認。
個人的には、パテラは小型犬に頻出ですし、誤飲が補償対象外となるのもちょっと不安な面は残ります。(特に、パピー(子犬)ちゃんの頃は、なんでもかんでも口にしてしまうことも多いので・・。うちのチワワ君も相当大変でした。。)
また、椎間板ヘルニアはダックスやコーギーちゃんなど、胴長の犬種はリスクは高いです。
なので、今あげた犬種については、保険料が上がってもペッツベストを選ぶなら、プレミアム特約には入っておくのが無難ですね。あとは、誤飲も気になるので、パピーちゃんの時は保険料も低めですし、プレミアム特約は入っておく方が良いかと。
『ペッツベストのプレミアム特約で補償されるもの』
放射線医療費用、心臓手術費用、白内障手術費用、CT検査の費用、MRI検査の費用、椎間板ヘルニアの費用、膝蓋骨脱臼(パテラ)、靭帯損傷、胆のう切除、肉球、または爪の裂傷・切り傷・刺し傷、有毒物質・または異物の飲み込み
ということで、個人的には、ペッツベストに入る場合、保険料の上乗せ分を考えても、プレミアム特約はマストだなと思います。
※椎間板ヘルニアの既往症には要注意
また、椎間板ヘルニアについて、以下の犬種に限り、過去に椎間板ヘルニアと診断を受けたことがある場合には、ペッツベストのペット保険に加入することができなくなります。
カニーヘンダックスフンド、ミニチュアダックスフンド、ダックスフンド(スタンダード)、ウェルシュコーギー(カーディガン、ペンブローク)、ビーグル、フレンチブルドッグ
保険開始時点で7歳以上、かつ未避妊・未去勢の場合
また、ペッツベストの保険加入は12歳まで可能ですが、7歳以上で、避妊・去勢をしてないペットが加入する場合、
- 女の子:子宮内膜炎・子宮蓄膿症・子宮筋腫・卵巣囊腫・子宮水腫・乳腺腫瘍
- 男の子:前立腺肥大・会陰ヘルニア・直腸憩室形成・肛門周囲腺腫
この病気が補償対象外(免責・不担保条件)となってしまいます。
慢性疾患・高額治療への対応
慢性疾患・高額治療への対応 | |
---|---|
〇 | |
項目1 | 項目2 |
次に慢性疾患への対応について。同一疾患が年度をまたいで治療が継続した場合について。
こういった場合、次年度利用できる保険金に制限がかかったり、条件がついたりするペット保険もありますが、
ペッツベストに関しては、次年度の更新でその傷病が免責対象となったり、保険金の受取限度額がリセットされなかったり、といったことはありません。
先天性・遺伝性疾患への対応
先天性・遺伝性疾患への対応 | |
---|---|
○ | |
項目1 | 項目2 |
先天性・遺伝性であって基本的に保険金の支払い対象となります。ただし、門脈シャントだけは先天性の場合、補償対象外となります。(後天性の門脈シャントは補償対象です。)
ペット保険のペッツベストのデメリット
ではここまでで、ペッツベストと他のペット保険を比べて、条件が悪い部分(デメリット)についてまとめます。加入前に気になる部分はしっかり確認しておいて下さいね。
- 年額ではあるが、免責金額設定がある。(2万円、5万円、10万円からチョイス式)
- プレミアム特約をつけない場合の免責・不担保条件の傷病が多い。
- 椎間板ヘルニアにかかったことがかかったことがある場合(※特定犬種限定)、ペット保険に加入できない。
- 7歳以上で去勢、避妊をしていない場合、補償対象外となる病気が増える。
と、この辺は要チェックです。
ん?なんのこと?
という項目がある場合には、該当箇所で必ず確認してから、加入を検討してみてくださいね。
ペット保険のペッツベストの特徴と総評
ということで、最後にこれまでのことを全部ひっくるめて、ペッツベストについて総括をしていきたいと思います。
まず、ペッツベストの最大の特徴は、年間補償限度額、補償割合、免責金額がそれぞれ自分でチョイスできるところです。
こうやって、自由にプランを設計できるところは、自分で保険料を見ながら補償内容を調整できるのでメリットでもあります。
ただ、反面選択肢が広がって、保険料や補償内容の把握が複雑になる、というデメリットもあったりします。
また、年間ではありますが、必ず免責金額(自己負担金)もついてくる、という点も要確認。
年間なので、例えば最小の2万円に設定した場合は、割と現実的に恩恵を受けることも多くなりそう。保険料との兼ね合いで、この辺もチョイスしていきたいですね。
また、補償対象となる傷病が増えるプレミアム特約ですが、個人的にはこれはマストでつけるべき、だと思います。その分、保険料も高くはなりますが、パテラや誤飲、椎間板ヘルニアなどもデフォルト設定では補償対象外となってしまうので、これは痛い。
あとは、コーギーちゃんやダックスなど、胴長の犬種が椎間板ヘルニアを発症したことがある場合はそもそも保険に加入できないなどの他社にはない条件もあったりします。
保険料に関しては平均がそれよりも低いくらい(ただし、免責金額設定のあるところは差し引いて考えたほうが良い)なので、ここで伝えたことと、チョイス式の補償内容がしっくりくる方は、検討してみてください。