こだわりのお取り寄せフードやワンちゃんの個体ごとにオーダーメイドで作られるフードなど、ドッグフードの高級志向が高まっていますが、まだまだ市販のドッグフードを利用している方も多いと思います。
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今回はそんななじみのある市販のドッグフードの選び方や、高級フードとの価格差は何が違うのか?市販のフードの中でのおすすめフードなど、気になる部分を私の意見を交えながら紹介していきます。
市販のドッグフードの定義
まずは市販のドッグフードっていったいどういったもののことを言うのかということ。
私も含め、何気なく使っている言葉ですが実は使う人によって若干ニュアンスが違っていたりもします。
というか、自分の近くのお店にいって売れている商品を市販と言っていることが多いのではないでしょうか?
店で売っていること。また,売ること。 「一般商品として-される」 「 -の薬で間に合わせる」
市販とは- Weblio辞書
ということで、本来の意味はお店で対面で販売しているものが市販のドッグフードの本当の定義だと思うのですが、
おそらく飼い主さんの中ではホームセンターや量販店に売っている=市販のドッグフードという認識の方が多いと思うので、
スーパーやドラッグストア、ホームセンターなどでよく販売しているもの=市販のドッグフードとして話を進めていこうと思います。
具体的には、
- 森乳スーパーゴールド
- ドクタープロ
- ユーカヌバ
- ロイヤルカナン
- プロマネージ
- ペディグリーそれいけ!小型犬
- ビタワンチーズィー
- ビタワンふっくらーな
- ビタワンダブルソフト
- ビタワンもっちりふっくら
- ビタワン五つの健康バランス
- コンボ
- コンボプレジデント
- 日清ランミールミックス
- ペディグリー
- 愛犬元気
- 愛犬元気ゲインズ
- ゴン太のふっくらソフト
- ゲインズパックン
- 国産柴専用
- 日本犬柴専用
- ユニチャームグランデリ
- ユニチャームベストバランス
- ジャパンクオリティ
- サンライズミンチスペシャル
- サンライズスタイルズ
- いぬのしあわせ
- ウェルケア
- ラシーネラボ
- ファーストチョイス
- ピュリナワン
- メディコート
- アイムス
- ビューティプロ
- ヒルズサイエンスダイエット
- ヒルズプリスクリプションダイエット
- ドッグタイムス
- 愛情物語
- ランミール
- プレミアムドッグミール
- プライムレシピ
こういったドッグフードを指すことにします。
ではでは、前置きが少し長くなってしまいましたが、こういった定義で市販のドッグフードについて書いていきます。
市販のフードと専門店のフードはそんなに違うの?
市販のドッグフードと専門店や通販で売られているフードの違いについてですが、一概には言えませんがやっぱり一番違ってくるのは値段かもしれません。
市販のフードはキロ数百円~高くても千円前後なのに対して、専門店で売っているようなこだわりのドッグフードはキロ千円台~高いものでは1万円弱もするものもあります。
そして、その価格差はどこから来ているのかというと、
- 素材・原料の質の違い
- 保存期間の違い
この2つです。
市販のドッグフードは良くないの?
原価の安いドッグフードは価格もその分低く抑えることが可能ですし、保存期間が長ければ長いほど商品のロスが減り、これもまた原価を抑えることにつながります。
安くなればなるほどコストダウンの秘密がある
原料に穀物を使ってかさ増しすることでコストダウン
また、原価の中で特に高いのが動物性のたんぱく質で、これを少なくする代わりに穀物などを多めに入れてかさましし、原価を低くするということもあるようです。
しっかりと強力な保存料を使うことでコストダウン
そして、2つ目の賞味期限を延ばすためにはどうすれば良いか?
強めの化学保存料をしっかりとぶち込むわけですね。
なので、価格の低い市販のフードには強めの化学保存料がしっかり入っていることが多いです。
原材料の質を落とすことでコストダウン
原価を抑えるためには、できるだけ安いところから原料を仕入れればいいわけですが、正直キロ数百円のドッグフードに関しては、ほぼ原価をタダのものを使わないと採算が合わないというのが実情のようです。
ただで手に入る原料って・・・??・・・と考えていくと少し怖くなりますが、つまりはそういうことだと思います。
着色料など不必要な添加物で飼い主目線のマーケティング
また、化学添加物で賞味期限を延ばしたとしても、結局ドッグフードが売れて在庫が回転しなければ売り上げは立ちません。
そこで、石油系の安い着色料などを使ってドッグフードにおいしそうな色をつけたりして購買意欲をそそるわけです。
ただ、実際ワンちゃんは色が良く分かっていないので、着色料をつけたからって関係ないのです。
ではなぜ着色料で色をつけるのかというと、それは飼い主さんに買ってもらうためです。
食べるのはワンちゃんですが、結局買うのは飼い主さんなのでどうしてもこういった飼い主さん目線のマーケティングをする方が売れるという現実があるんですね。
安心安全な市販のフードはあるの?
こういった原価をできるだけ落とすために
- フードのかさ増しをすることで原価を落とす
- 原料の質を落として原価を下げる
- 強力な保存料を使うことで品質保持期間を延ばす
- 飼い主さん向けのマーケティングで売り上げを挙げる
こういったことが行われているわけですが、全てワンちゃんにとっては良くないことだらけです。
当たり前の話ですが、そういうことなんですね。
で、こういうことは実はドッグフードのラベルに書いてある原材料表示を見れば、最低限のところは誰でも判別できます。
その辺については別の記事で詳しく書いているので、そちらを参考にして下さい。
こういったところで、まずは現実を知ってそれからできる範囲でワンちゃんに良いと思えるフードを選んであげて下さい。
便が臭ったり毛ヅヤが悪くなっているのは市販のフードのせい?
ワンちゃんの便が臭かったり、毛ヅヤや皮膚の状態が良くない原因として、フードに入っている原料によってアレルギーが起きていたり、消化不良を起こしている可能性もあります。
現に、フードに含まれる化学添加物がワンちゃんの食物アレルギーの元凶であると断罪する獣医師さんや専門家の方もいるので、こういったことで原因不明で困っているという方は、食べているご飯を変えてみるといいかもしれませんよ。
市販のフードのメリット
次に市販のドッグフードのメリットについて紹介していきます。
価格が安い
一番のメリットとしては、価格が安いということ。
使っている原料の問題や化学添加物の問題などはありますが、価格が非常に安いので飼い主さんによっては無くてはならな胃という方もいるはず。
特に大型犬を飼っている方などは小型犬と比べて1日の食事量が全然違います。
価格の高いドッグフードにすれば、それだけワンちゃんの食費はかさんでしまって大変です。
また、多頭飼いをしている方にとっても食費は死活問題かもしれません。
すぐに買いに行ける
市販のドッグフードは最寄りのホームセンターなどに行けばすぐに買いに行けるところもメリットの1つ。
市販されていないこだわりのフードなんかは、お取り寄せでしか手に入らなかったり、専門のペットショップにしか置いていないことも多いので、誰でもどこででも買えないことが多いです。
無くなりそうになったら、すぐに買いに行けるというのはそれだけで安心感もありますよね。
市販のドッグフードを選ぶ基準
では、市販のドッグフードの中でできるだけワンちゃんの体にとって良いものを選ぶ時に気を付ける基準などを紹介したいと思います。
上で書いたことと多少重複することもありますが、これまでのまとめとして読んでみて頂ければと思います。
- 曖昧な表現がしてある原材料ができるだけ少ないものを選ぶ
- 化学添加物ができるだけ入っていないものを選ぶ
- 香料・着色料など不必要な添加物が入っていないものを選ぶ
これからはドッグフードの裏の原材料表示を見て、是非この3つについて確認してみて下さい。
そして、原材料表示でよく分らない表記があった場合は納得いくまで自分でしっかり調べてみるといろいろなことが分りますよ。
このブログでも私自身の経験をもとにドッグフードの分りにくいところについて解説しているので、良かったら参考にしてもらいたいのですが、最終的には他人が言っている情報をうのみにせず、自分でこのフードは良いのか?悪いのか?を判断する力をつけることが大切だと思います。
市販のものでヒューマングレードのフードはある?
これもよく聞かれるのですが、初めにいったように市販の価格の安いフードというのはあの手この手で原価を落とすことで人間の感覚でいうとびっくりするような価格で購入することができるわけです。
こういってはなんですが、安かろう悪かろうは仕方がないんです。
そいういった安いフードに素材・原料にこだわったヒューマングレードのフードがあるかとういと、答えは限りなくノーに近いと思います。
もちろん、私自身実際にこういった市販のフードが作られているところや実際に使っている原料を見たわけではないので断定はできませんが、現実的に考えて市販のドッグフードの価格でヒューマングレードの素材を使っているとは考えにくいですよね。
ホームセンターのドッグフードの中で選ぶ際はここだけチェック!
ただし、そうはいっても価格的なこともありますし、買いに行こうにも買いに行く場所がないなど、飼い主さんもそれぞれ事情があると思います。
うちなんかは小型犬1匹だけですが、多頭飼いの方もいらっしゃいますし、大型犬になると小型犬の何倍も食べる量が必要になるのでそうはいっても現実的にそんなにお金はかけられないという状況もあると思います。
なので、ホームセンターによく売っているフードの中で考えると、化学保存料、石油由来の着色料の子の2つさえ入ってなければ、とりあえず最低限の基準はクリアしているかなと思います。
化学保存料とは、具体的にはBHAやBHT、また石油由来の着色料は赤色〇号や黄色〇号といったものです。
家禽ミールといったあいまいな表現の原材料も上ではフードを選ぶ基準として入れていましたが、ホームセンターで販売されているフードに限定するとほぼ全てのフードに使われているという現状がありますし、また他の2つに比べるとある程度安全性は確保されているという判断からです。
(今でもネットなどえは4Dミートという言葉が氾濫していますが、確かに肉の質は良くないしろ、これだけペットにおける法律も整備されるつある中で病死や薬漬けの肉が今だに入っているとは考えにくいです。(今の世の中ペットフードとはいえ企業もリスクを伴いますしね。)
というわけで、早速紹介していきます。
ビタワン
ドッグフードを評価しているサイトではけっこうたたかれていることも多い商品ですが、保存料もミックストコフェロール、ローズマリー抽出物など天然成分を使っていますし、石油由来の着色料なども入っていません。穀類などが表示の初めに来ているので穀物でかさ増ししているなんて声もあったりしますが、上で紹介したような危険性と比べれば害がないだけ全然良いですよね。
むしろ、この価格帯なのでそこまで文句を言うのもなぁ~と個人的には思ったりします。
この価格帯のフードではかなりおすすめできるかなと個人的には思ったりしてます。
ロイヤルカナン
アマゾンや楽天などのランキングでも常に上位を独占している人気フード。
特に療法色を使っている方も多いのではないでしょうか。
プレミアムフードとも呼ばれたりしますが、ご存知の通り酸化防止剤としてソルビン酸カリウムとBHA、没食子酸プロピルなど化学保存料が使われています。
確かに科学的な数値や計算はしっかりされていて、多くの獣医師さんも療法色として薦めていますが、私はどうしても使わなければいけないという状況にならない限り利用しないと思います。
ヒルズサイエンスダイエット
これもロイヤルカナンと同じく療法食の2大ペットフードブランドですよね。
特に、体重管理やカロリーコントロールのためのフードとしてよく使われている気がします。
ヒルズに関しては、成分表示の中に化学保存料や石油由来着色料の表示はありませんでした。
ユーカヌバ
うちのチワワ君もペットショップにいるときから食べていたことのあるフードです。
酸化防止剤としてBHA、没食子酸プロピルなどが化学保存料が入っています。
着色料については記載ありませんが、ポリリン酸ナトリウムという歯石の沈着を抑える化学成分が入っているようです。
アイムス
アイムスはこの辺の価格帯のフードの中でもけっこう人気の上位に来るフードだと思います。
ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物などの自然由来の酸化防止剤を使用。
また、石油由来の着色料も使わていません。
ピュリナワン
コーヒーメーカーなどで有名なネスレが販売するドッグフード。
酸化防止剤に自然由来のミックストコフェロールを使っており、石油来の着色料や香料も使用されていません。
一般フードの他にもアレルゲンケアなどのケアフードもあるようです。
現在、定期購入すると割安で購入できる+特典付きのキャンペーンをしているようです。
※プロプランもキャンペーン対象
ユニ・チャーム グランデリ
赤ちゃんのおむつなどの販売で有名なユニ・チャーム。
その中のペットフードブランドの1つグランデリです。
保存料としてソルビン酸K、ソルビン酸が使われています。
また発色剤として亜硝酸ナトリウム、着色料として赤色~、黄色~などの着色料が使われています。
ユニ・チャーム ベストバランス
ユニ・チャームのもう一つのペットフードブランドのベストバランス。
こちらもグランデリと同じく発色剤、石油由来着色料、ソルビン酸K、ソルビン酸などの化学保存料が使われています。
ランミール
販売会社の日清製粉は日清食品との関連を連想してしまいますが、実際は関連会社などではないようです。
酸化防止剤としては天然由来のローズマリー抽出物が使われていますが、石油由来の着色料の赤色~黄色~などの記載があります。
愛犬元気
グランデリやベストバランスと同じくこちらもユニ・チャームの製品。
酸化防止剤は天然由来のミックストコフェロール、ハーブエキスが使われていますが、着色料として黄色~、青色~などの石油由来着色料の記載があります。
コンボ
ビタワンを販売する日本ペットフードのブランド。
酸化防止剤はローズマリー抽出物、ミックストコフェロールなど天然由来成分ですが、保存料としてソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウムの記載があります。
また、赤色~黄色~などの石油由来の着色料の記載もあります。
ペディグリー
これも海外の超有名フードの1つといっていいでしょう、ペディグリーです。
保存料としてソルビン酸K、酸化防止剤としてBHA、BHT、着色料として赤色~、黄色~などの記載があります。
プロマネージ
細菌ホームセンターでよく見かけるようになったフードですね。
ちょっとメディカルなパッケージが印象的です。
割とヒルズやロイカナに近いポジショニングなんでしょうか。
酸化防止剤としてBHA、BHTが使われているほか、STPP(トリポリリン酸塩)という成分の記載もありました。
少し調べてみましたが、STPP(トリポリリン酸塩)は合成洗剤などに利用されている成分だそうです。。
いぬのしあわせ
こちらはランミールと同じく日清製粉の販売するペットフード。
酸化防止剤にはローズマリー抽出物と天然成分が使われていますし、石油由来の着色料の記載もありませんでした。
最後に・・・
ここまで市販のドッグフードについて紹介してきましたが、基本的にドッグフードも安かろう悪かろうです。
質の高いものは原価も高いので必然的に価格も高くなります。
安ければその逆ですよね。
ただ、ネットを見ていると、「質の良いフードが絶対でそうでないフードはダメだ!」という風潮もありますが、そんなことでもないと思っています。
安かろう悪かろうのフードにもしっかりと存在意義があるから、今でもたくさん売られているわけですよね。
多分、今そういったフードが売り場から消えたら困る飼い主さんが増えますし、それは結果的にワンちゃんの首を絞めることになります。
ただし、無知は良くないと思います。
しっかりとドッグフードの実情と現状を知った上で、ワンちゃんのことを考えてできる範囲でやれることをやっていきましょうよ。
そういう意味で、まずはどんなドッグフードがあるのか知っておくのは大事で、さらに実際に食べさせてみることがもっと重要なわけです。
そんな気になるフードが手軽に試せるお試しパックやトライアルセットは、非常に重宝します^^