イーペット少額短期保険は、2024年7月をもって販売終了となりました。(→eペット50・70販売終了のお知らせ)理由としては、「想定を大幅に超えた保険金の支払いが続いた」ということで、現行の事業を継続させることが困難になったとのことです。ペット保険自体の加入はすでに募集を終了しています。(→【公式】イーペット少額短期保険)
チワワ君の飼い主です。
今日は、ペット保険のイーペット少額短期保険について、
という方に向けて書いています!
この記事を最後まで読んで頂けると、自分はペット保険のイーペット小額短期保険に加入すべきかどうか?が明確になるように書いています。
ぜひ、最後まで読んで頂いて、後悔の無いペット保険選びをして下さいね。
イーペット少額短期保険の補償内容
ではまず、イーペット保険の補償内容についてお話ししていきます。
公式サイトやパンフレットにも載っている内容ですが、分かりにくい部分や必要ない部分を省いて分かりやすくなるように努めました。
また、他のペット保険とも比較しやすいように、項目も統一しています。まずは、ここで基本的な内容をざっと押さえて下さいね。
イーペットの補償対象動物
まずは、補償対象となる動物から。ペット保険の中でも、犬と猫のみのものと、その他ウサギやエキゾチックアニマルなんかも対象となるペット保険もあります。
イーペットの補償対象は犬、猫のみです。それ以外のペットの加入を考えている方は、アニコムやプリズムコール、ペット共済のペットライフジャパンを検討しましょう。
加入・更新の年齢制限
加入上限年齢 | 更新上限年齢 |
---|---|
11歳未満(10歳11ヵ月まで) | 終身 |
イーペットに加入する際、上限の年齢は満10歳まで。ペット保険の中では、割と門戸が広い部類に入ります。(加入上限年齢が最も早いのが、アニコムやペット&ファミリーの7歳まで。)
また、更新上限も終身(一生涯更新可能)ということで、ここも安心できるポイントです。
待期期間
ケガ | 無し |
---|---|
病気 | 15日間 |
ペット保険には、契約スタートしても、普通は即日補償が始まるわけでは無く、一定期間補償対象外の期間=待機期間があります。
待機期間の長さはペット保険によってまちまちですが、イーペットの場合は病気の場合、15日間の待機期間があります。(※ケガの場合は待機期間なく、即日補償スタート。)
一般的には1ヶ月間(30日間)の待機期間を設けてるペット保険も多い中、その半分の期間で補償がスタートするのはメリットです。
プラン内容
50%プラン | 70%プラン | |
---|---|---|
補償範囲 | 通院・入院・手術 | 通院・入院・手術 |
補償割合 | 治療費の50%補償 | 治療費の70%補償 |
年間補償金額 | 50万円 | 70万円 |
イーペットの補償内容はこんな感じ。
ペット保険ではオーソドックスな治療費の50%補償プランと、70%補償プランの2パターン。年間の限度額もそれぞれ、50万円、70万円としっかり数字も比例しています。(※たまに、補償割合が違っても、補償額が一緒なペット保険もあるので注意です。なぜ注意なのかは、例えばこういう場合。→SBIペット保険のライトプランの注意点)
通院・入院・手術のそれぞれで、1日の限度金額や年間の限度回数(日数)の制限がなく、50万円、70万円の年間限度額の範囲であれば、自由に保険金の請求ができるのは良いポイント。
逆に、年間の最大限度額が多くても、1日の限度金額や年間の限度回数に制限があるペット保険は、「見た目の金額の割に使えない・・・」ということにもなりやすいので注意です。
イーペットの保険料
では、イーペットの保険料について。犬の場合と猫の場合でそれぞれ分けて、他のペット保険と比較しやすいようにグラフにしています。
犬の場合は小型犬、中型犬、大型犬でも保険料が違ってきますが、ここでは小型犬の保険料で比較しています。どのペット保険も、小型犬<中型犬<大型犬と比例して保険料は上がっていくので、
小型犬の保険料(70%プランに統一。※同じプランの無い一部のペット保険はできるだけ内容が近いプラン。)の推移を目安に、各社のペット保険の保険料を比較できるようにしています。
また、猫の場合は種類に関わらず、すべて同じ保険料です。
犬の保険料
分かりにくいですが、イーペットの保険料は濃い青色。(※色的にアニコムと間違えやすいですが、アニコムは下の青色の線です。)
ちょうど、一番最後のところで一本ぐんと上がっている線ですね。
このグラフから見てもらって分かる通り、10歳頃までは他のペット保険より少し高めくらいの保険料となってます。
ですが、犬の場合、ちょうど10歳を超えたあたりから突出して保険料が上がっていきます。
特に年齢を重ねてから保険料が高くなってくる保険なので、加入を検討する場合は、特に11歳以降の保険料は必ずチェックしておきましょう。
猫の保険料
次に、猫の保険料の推移がこちら。
ちょっと犬の時と線の色が変わっていてややこしいですが、イーペットは水色の線。ペット保険全体でいうと、やはり高齢になってからは保険料は高めの部類。
しかし、犬の保険料と比べるとその上がり方は緩やか。最終的に言っても、日本ペットやペット&ファミリーのげんきナンバーわんと同じ水準で止まります。
それまでの保険料は低めになっているので、トータルの保険料で言っても平均からちょっと上くらいの保険料になってます。
犬の場合と比較して、猫の場合、保険料的にかなり継続しやすくなっているということが分かります。補償内容から考えると、条件から言うとかなり狙い目ですね。
保険料の割引制度
イーペットの保険料の割引制度について紹介していきます。イーペットの割引制度は全部で4つ。それぞれ、解説していきます。
【5%】インターネット割引
イターネットの公式ページからの申し込みで、保険料が5%割引となります。
【3%】多頭割引
イーペット少額短期保険には多頭割引があります。
2頭目以降の加入ペットにつき、3%の保険料が割引されます。
【3%】マイクロチップ割引
マイクロチップが装着されているペットの場合、3%の保険料の割引が適用されます。
【5%】無事故継続割引
継続更新の際、過去1年間一度も保険金の支払いがなかった場合、更新時に5%の保険料の割引が適用されます。
保険金の請求・支払い方式
保険金の請求、支払い方法は後日請求のみです。人間の健康保険のように、病院での支払いの際に、受け取り保険金分を差し引いた額だけ支払えば良い、窓口精算はできません。
窓口生産のできるペット保険は、アニコム、アイペット、ペット&ファミリーのげんきナンバーわんの3つです。
イーペットの免責金額
イーペットに免責金額の設定はありません。実際の治療費に対して補償割合(50%、または70%)をかけたものがそのまま受け取り保険金となります。
イーペット少額短期保険の不担保・免責条件
次にイーペットの不担保・免責条件について。つまり、こういう場合は補償対象外だよ〜というものを、ペット保険会社によって違いがある部分に絞って紹介します。※そもそも、ペット保険会社一律で補償対象外となる場合については、別記事で確認して下さいね。→※準備中【全ペット保険共通】ペット保険の補償対象外(免責・不担保条件)となる場合について。
イーペットの免責疾病
膝蓋骨脱臼 | ○ |
誤飲 | 〇 |
歯周病・歯肉炎 | ○ |
チェリーアイ | ○ |
股関節形成不全 | ○ |
レッグペルテス | 〇 |
気管虚脱 | ○ |
椎間板ヘルニア | ○ |
てんかん | 〇 |
病理検査 | ○ |
診断書作成費用 | × |
時間外診療 | △ |
ではまず初めに、個別の疾病や条件について、ペット保険によって補償対象かそうで無いかが分かれやすい項目について。イーペットの場合、上の表、こんな感じになります。
表を見てもらえれば分かりますが、イーペットの特徴は免責疾病がほとんどありません。小型犬のなりやすいパテラや、記事タイトルにも入れた誤飲やてんかんにもしっかり対応しています。
三角となっている時間外診療に関しては、一班診療部分は対象で時間外の割り増し費用は対象外となります。
※診断書作成費用については×になっていますが、保険金の請求で使うのも診療費明細でOKですし、利用するケースがほとんど無いと考えて良いと思います。
慢性疾患・高額治療への対応
慢性疾患・高額治療への対応 |
---|
△ |
イーペットの高額治療や慢性疾患への対応について。
以前までは、イーペットの場合、保険金の支払いに関しては、唯一パンフレット内で「保険金の請求によって、特定の疾病や部位が更新時に保険適用外になることはない」と、はっきり明記がある希有なペット保険でしたが、
2020年の8月1日〜継続(更新)の際に継続的な高額治療が続くと判断した場合には、特定の疾病やケガが補償対象外となる条件がつくことがある、という特約が追加されました。(特定疾病・特定部位不担保特約)
以前まではここを「しっかり補償します!」というところがイーペットの強みでもあったのですが、加入者側からすると残念な改訂になってしまいました。
イーペットの先天性・遺伝性疾患への対応
先天性・遺伝性疾患への対応 |
---|
〇 |
慢性疾患への対応に引き続き、先天性・遺伝性疾患についても、イーペットはしっかり保険金請求対象になります。
先天性や遺伝性疾患へは、補償対象外とするペット保険が多い中、イーペットはここでも補償対象となるので、
初めの個別の疾病、慢性疾患への対応と併せて、イーペットの補償対象は、全ペット保険の中でもトップクラスと言っていいでしょう。
イーペット小額短期保険のデメリット
ここまでザーッとイーペットの補償内容を見てきましたが、ここでは加入をいよいよ検討する場合に、必ず確認しておきたいデメリットについてまとめておきます。
高齢になった時の犬の保険料に注意
保険料の項目でも説明しましたが、犬の保険料は高齢になっていくにつれて、高額になっていくところには注意。
もちろん、「そこまで必要か?」という話にもなりますが、それでも可能性として、20歳の段階で月額の保険料が1万円を超えてくるという部分は事前に確認しておく必要があります。(※これは小型犬の場合で、中型犬で13000円/月以上、大型犬で15000円/月以上になります。)
ただ、補償内容もアニコムやアイペット並みに厚い(※通院、入院、手術の回数制限や年間の限度回数がない分、それ以上かも。)を考えると、相応の保険料とも言えますが・・・。
イーペットの保険会社としての先行き
もう一点、重要なのがイーペットの保険会社としての将来性について。これは、現在の条件だけを見ていては分からない部分で、ここまで考える必要は正直ないと思います。が、一応考察していますので、興味があればご覧下さい。
→ イーペットの今後の破綻リスクは?現状の財務状況から加入すべきかどうかを紐解く。
まとめ:デメリットを踏まえたイーペット少額短期保険の総評
イーペットの特徴としては、その補償内容の充実が一番に挙げられるところ。
免責疾病の少なさや、慢性疾患、先天性・遺伝子疾患への対応、1日の限度額、限度日数が無制限など、窓口精算でない部分以外は、ほとんどの補償がカバーされているといっても過言ではないです。
ただ、犬の場合、保険料の上がり方は注意する必要があります。
補償内容の厚さを考えると、妥当とも言えますが、高齢になっていった時に、「こんなはずじゃなかった・・・」という自体は避けたいところ。
なので、犬の保険の場合、20歳までの保険料はしっかり確認しておくべきだと思います。
逆に、猫の場合には保険料もリーズナブルで(表面上の補償内容的には)、欠点が見当たりません。今後、条件が改定される場合も考えられますが、現時点でフルカバー(通院・入院・手術補償)のペット保険の中では、かなりコスパとバランスの良いペット保険だと思います。